<ヤマウツボ>
     ゴマノハグサ科のヤマウツボ属は、葉緑体を欠く寄生植物で、ブナ科やカバノキ科、ヤナギ科などの樹木の根に寄生する植物で、日本には本種のみが知られており、世界にはヨーロッパ、アジアに7種が知られています。
     写真のヤマウツボは、地上に直立する茎を出し、多くの花を密に付けます。おしべが4本、子房は2室で、各室に2個の胚珠があり、ハマウツボ科のハマウツボとは異なる花の構造をしています。和名は、花穂が矢を入れる靫(うつぼ)に似ていて、山に生えることに由来します。