<カネコシダ>
     ウラジロ科は、地上で大型になる常緑性のシダです。根茎は地表近くを長く匍匐し、群生します。葉は羽状に分岐します。世界の熱帯、亜熱帯を中心に3属、約130種が知られており、日本にはコシダ属のコシダ、ウラジロ属のウラジロ及びカネコシダの2属3種が見られます。
     写真のカネコシダは、九州にまれに見られる常緑性の中型シダで、全体はウラジロに似ていますが、葉は肉厚で小葉が尖っており、葉裏はウラジロのように白色(写真下の左側)ではなく、灰緑色(写真下の右側)であることが特徴です。本種は、佐賀県の黒髪山で最初に発見され、和名は、採集者の金子保平を記念したものです。