<キヌガサタケ>
     スッポンタケ科のキヌガサタケ属は、大型のきのこで、傘の下に網目状のマント(菌網)をまとい、朝の清々しい空気の中に立つさまは、まさに「きのこの女王」と呼ぶにふさわしい優美な姿です。日本には、白いマントのキヌガサタケと、黄色いマントのウスキキヌガサタケが見られます。
     写真のキヌガサタケは、竹林などに生える大型のきのこで、薄暗い林の中に点在する姿は本当に美しいです。きのこの成長は非常に早く、朝までに柄が伸びて、その後傘の下に折りたたまれていたマントが伸びます。その速度は驚異的なスピードで、私が観察した個体では、わずか30分でマントが全開となりました。きのこ自体はハエやカが大好きなアンモニア臭が強く、多数群がっていますが、優美な姿の虜になってしまう人も多いと思います。