<ウメガサソウ>
     イチヤクソウ科のウメガサソウ属は、日本にはウメガサソウとオオウメガサソウの2種が自生していますが、オオウメガソウが広く分布するほかは、東アジアに3種、北アメリカと中央アメリカに3種の合計7種が見られるのみです。ウメガサソウ属は、常緑の小低木で、長くはう地下茎から直立する地上茎を出して、年次の異なる10数枚の葉が2−3段につきます。
     写真のウメガサソウは、北海道から九州まで分布する高さ10cm程度の常緑小低木で、海岸や山地の林内に見られ、初夏に花をつけます。花は一茎に1個又は2個を下向きにつけますが、花の形がウメに似て、下向きにつくことからウメガサソウと名付けられています。
     ウメガサソウ属の学名はChimaphilaですが、これは「冬を好む」という意味で、英名の一般名の一つであるwintergreenに由来します。