<アキレア>
     キク科のノコギリソウ(アキレア)属は、日本にはエゾノコギリソウとノコギリソウの2種が知られ、ノコギリソウには5種類の亜種と変種が知られています。世界ではヨーロッパに多くみられ、約100種ほどが知られています。属名のアキレアは、アキレス腱の名前にもなっているギリシャの英雄アキレスに由来し、アキレスがこの薬草を使って兵士の傷を治したと言われています。
     ギリシャ神話では、ギリシャがトロイと戦ったとき、女性上位の国アマゾンの女王ペンテシレイアがトロイ側につき、勇敢に戦っていました。ペンテシレイアはギリシャ軍の勇将アキレスと一騎打ちをして命を落としました。アキレスは遺体となったペンテシレイアの美貌に目を奪われ、命をもう一度咲かせて欲しいと神々に祈ったため、ペンテシレイアはアキレアの名をもつノコギリソウの花になったとされます。