<ケンタウレア>
     キク科のヤグルマギク(ケンタウレア)属は、日本に自生はないものの地中海や中東に約500種が知られています。花色は目が覚めるような青紫色が一般的です。属名のケンタウレアは、ギリシャ神話の半人半馬の神ケンタウロスに由来し、ケンタウロスは医術に長けていたとされます。
     ヤグルマギクの種小名は藍色を意味するキアヌスで、ギリシャ神話では、キアヌスという神々を敬う心が厚い少年が、神の恵みをたたえて歌いながら花を摘んで、花の神のクロリスに捧げるのが好きだったとされます。そのキアヌスが、いつものように花摘みに出たものの、なぜか花が見つからず、道をさまよって死んでしまいました。クロリスは彼を哀れんで、キアヌスが好きだった青い色のヤグルマギクに変えたされます。